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H14. 6.20 津地裁 平成13(行ウ)31 道路建設工事差止請求事件 主文: 1 本件訴えを却下する。2 訴訟費用は原告の負担とする。

H14. 6.20 津地裁 平成13(行ウ)31 道路建設工事差止請求事件

H14. 6.20 津地裁 平成13(行ウ)31 道路建設工事差止請求事件

 主文
1 本件訴えを却下する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
 事実及び理由
第1 当事者の求めた裁判
1 原告
(1) 被告は,その施行にかかる都市計画道路「α線」の道路拡幅・整備工事をしてはならない。
(2) 訴訟費用は被告の負担とする。
2 被告
(1) 主位的答弁
 本件訴えを却下する。
(2) 予備的答弁
 原告の請求を棄却する。
(3) 訴訟費用は原告の負担とする。
第2 原告の主張
 別紙訴状の請求の原因に記載のとおりである。
第3 当裁判所の判断
1 原告は,三重県知事が被告に対し平成5年8月20日になした都市計画法に基づく都市計画道路「α線」整備事業の認可が無効であるにもかかわらず,同事業が施行されるおそれがあるとして,同事業を施行している被告に対してその差止めを求めるものであるが,この訴えはいわゆる予防的不作為訴訟に該当する。このような予防的不作為訴訟は,行政の第1次的判断権を侵害するおそれがあるので,①行政庁が当該行政処分をなすべきこと又はなすべきでないことが法律上羈束されており,行政庁に自由裁量の余地が全く残されていないために第1次的判断権を行政庁に留保することが必ずしも重要でないと認められること,②事前審査を認めないことによる損害が大きく,事前の救済の必要が顕著であること,③他に適切な救済方法がないことの3要件が満たされる場合においてのみ可能であると解される。
 しかるところ,都市計画法59条に基づく都市計画事業の認可は,当該事業施行者に土地の収用権を付与するものであるから,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たると解される。したがって,原告が当該事業認可区域内の不動産を所有しているというのであれば,同行政処分を争う余地がある。
 また,道路法に基づく道路は,原則として,まず路線の指定又は認定があり,道路管理者において道路の区域を決定し,その敷地等の上に所有権その他の権限を取得し,必要な工事を行って道路としての形態を整え,さらにその供用を開始する手続に及ぶことを必要とするのであって,道路管理者において道路整備事業の認可を受けたとしても,その敷地等の上に所有権その他の権限を取得しなければ,道路の拡幅・整備工事はなされることはないから,その敷地の所有者において,道路管理者がその敷地等の上に所有権その他の権限を取得する処分等について争う余地もある。
 そうとすれば,本件訴えは,前記③の要件を欠くものとして,その余の点を検討するまでもなく,不適法といわざるを得ない。
2 よって,本件訴えを却下することとし,主文のとおり判決する。
津地方裁判所民事部
裁判長裁判官 内田計一
裁判官 後藤隆
裁判官 大竹貴

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